2012年4月23日月曜日

Oracle VM Server for SPARC .... (4)

今回は、制御ドメインの設定を行っていきます。

先回の時点で制御ドメインの器が出来ました。
今回は、その器に各種のリソースを設定して行きます。

まず、制御ドメインに仮想 switch を作ります。
network の物理ポート nxge1 に仮想 switch(vsw0) を割り当てます。

primary# ldm add-vsw  net-dev=nxge1  primary-vsw0  primary

次に、仮想 console を作成します。
各ゲストドメインの console を取得するために仮想ターミナルコンセントレータ(primary-vcc0)を作ります。

primary# ldm add-vcc  port-range=5000-5100  primary-vcc0  primary
primary# svcadm enable  vntsd

続いて仮想 disk サーバを作成します。
このサーバに対して、各ゲストドメインの仮想 disk をアサインしていきます。

primary# ldm add-vds  primary-vds0  primary

次に、制御ドメインに適切なメモリや仮想 cpu をアサインして、残りをゲストドメインが使えるようにします。 ただし、現時点でサーバに搭載された全メモリが制御ドメインにアサインされているため、これを小さくするには時間がかなりかかかるので、遅延構成で設定し reboot 後に適用されるようにします。

primary# ldm start-reconf  primary

仮想cpuを8個アサインします。

primary# ldm set-vcpu 8 primary

仮想メモリを 4GB アサインします。

primary# ldm set-memory 4g primary

暗号化モジュールを1個アサインします。
なお、SPARC T4 の場合、暗号化モジュールは cpu に取り込まれているので個別のアサインはできません。

primary# ldm set-crypto 1 primary

ここまでの設定内容を SP(Service Processor)に保存し、制御ドメインを reboot します。
なお、この処理を行わないと、サーバの電源を切ると同時に設定内容が消えてデフォルト状態に戻ってしまいます。

primary# ldm add-confing initial
primary# shutdown -y -g0 -i6  

reboot 後の設定状況は以下の様になります。

primary# ldm list  primary
NAME             STATE      FLAGS   CONS    VCPU  MEMORY   UTIL  UPTIME
primary          active     -n-cv-  SP      8     4G       2.4%  4m
primary#
primary# ldm list-services  primary
VCC
    NAME             LDOM             PORT-RANGE
    primary-vcc0     primary          5000-5100
VSW
    NAME             LDOM             MAC               NET-DEV   ID   DEVICE     LINKPROP   DEFAULT-VLAN-ID PVID VID                  MTU   MODE   INTER-VNET-LINK
    primary-vsw0     primary          00:14:4f:f8:fc:bb nxge1     0    switch@0              1               1                         1500         on
VDS
    NAME             LDOM             VOLUME         OPTIONS          MPGROUP        DEVICE
    primary-vds0     primary
primary#

これで制御ドメインの完成です。

ところで、各ゲストOSを install する仮想ディスクの作成ですが、ファイルシステムとしては UFS と ZFS の上に作れるようになっています。
今回は、仮想ディスクの作成や複製が容易な ZFS をベースにしてみます。

まず、今回のサーバの内蔵 Disk は、以下の様に 4 つ搭載されているので、容量重視のストライプ設定で 3 本のストレージからストレージプールを作成します。
primary#  zpool create ldompool  /dev/dsk/c0t1d0 /dev/dsk/c0t2d0 /dev/dsk/c0t3d0

以降、ZFS の ldompool の中にゲストOSを作っていきます。

次回は、ゲストドメインを作成します。

以上

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