先回の時点で制御ドメインの器が出来ました。
今回は、その器に各種のリソースを設定して行きます。
まず、制御ドメインに仮想 switch を作ります。
network の物理ポート nxge1 に仮想 switch(vsw0) を割り当てます。
primary# ldm add-vsw net-dev=nxge1 primary-vsw0 primary |
次に、仮想 console を作成します。
各ゲストドメインの console を取得するために仮想ターミナルコンセントレータ(primary-vcc0)を作ります。
primary# ldm add-vcc port-range=5000-5100 primary-vcc0 primary primary# svcadm enable vntsd |
続いて仮想 disk サーバを作成します。
このサーバに対して、各ゲストドメインの仮想 disk をアサインしていきます。
primary# ldm add-vds primary-vds0 primary |
次に、制御ドメインに適切なメモリや仮想 cpu をアサインして、残りをゲストドメインが使えるようにします。 ただし、現時点でサーバに搭載された全メモリが制御ドメインにアサインされているため、これを小さくするには時間がかなりかかかるので、遅延構成で設定し reboot 後に適用されるようにします。
primary# ldm start-reconf primary |
仮想cpuを8個アサインします。
primary# ldm set-vcpu 8 primary |
仮想メモリを 4GB アサインします。
primary# ldm set-memory 4g primary |
暗号化モジュールを1個アサインします。
なお、SPARC T4 の場合、暗号化モジュールは cpu に取り込まれているので個別のアサインはできません。
primary# ldm set-crypto 1 primary |
ここまでの設定内容を SP(Service Processor)に保存し、制御ドメインを reboot します。
なお、この処理を行わないと、サーバの電源を切ると同時に設定内容が消えてデフォルト状態に戻ってしまいます。
primary# ldm add-confing initial primary# shutdown -y -g0 -i6 |
reboot 後の設定状況は以下の様になります。
primary# ldm list primary
NAME STATE FLAGS CONS VCPU MEMORY UTIL UPTIME
primary active -n-cv- SP 8 4G 2.4% 4m
primary#
primary# ldm list-services primary
VCC
NAME LDOM PORT-RANGE
primary-vcc0 primary 5000-5100
VSW
NAME LDOM MAC NET-DEV ID DEVICE LINKPROP DEFAULT-VLAN-ID PVID VID MTU MODE INTER-VNET-LINK
primary-vsw0 primary 00:14:4f:f8:fc:bb nxge1 0 switch@0 1 1 1500 on
VDS
NAME LDOM VOLUME OPTIONS MPGROUP DEVICE
primary-vds0 primary
primary#
|
これで制御ドメインの完成です。
ところで、各ゲストOSを install する仮想ディスクの作成ですが、ファイルシステムとしては UFS と ZFS の上に作れるようになっています。
まず、今回のサーバの内蔵 Disk は、以下の様に 4 つ搭載されているので、容量重視のストライプ設定で 3 本のストレージからストレージプールを作成します。
primary# zpool create ldompool /dev/dsk/c0t1d0 /dev/dsk/c0t2d0 /dev/dsk/c0t3d0 |
以降、ZFS の ldompool の中にゲストOSを作っていきます。
次回は、ゲストドメインを作成します。
以上
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